祖父母の代から引き継がれている箪笥。出身から推測すると、仙台箪笥でしょうか?と語るお客様。迫力ある黒柿の木目が印象的なお品です。
遺品整理の最中に見つけたこの箪笥。やむおえず手放す品が多い中、「これだけは残して使いたい」と思われたそうです。しかし、自宅のインテリアとは雰囲気がまったく異なり、どうコーディネイトしたらいいのかお困りだったそうです。元々漆仕上げだった為、漆の修理が可能な店を探す中で、MUNIにご相談いただきました。近隣市のお住まいに伺い箪笥を拝見し、どのような修理をするか、じっくりとご相談させていただきました。
ふたたび使えるようになる事。インテリアと調和する事。これからも永くお使いいただく為には、どちらも大切な想いです。塗装の種類や色選びで、家具の表情はグッと変わります。多数ご提案させていただいた中から、“漆”での修理をお選びいただきました。
元々は本体が朱色でしたが、インテリアとの調和を考え、漆でシックな色味に仕上げました。黒柿の前板は、経年変化で徐々に漆が色抜けしていきます。きっとその頃には、この箪笥も家族の一員として、たくさんの想い出を紡いでいると思います。黒柿の渋い木目がゆっくり現れてくるのを、ぜひ楽しんでいただきたいです。
【祖父母から継いだ箪笥】
私たちは、人生を彩る“ものがたりメーカー”です。
家具は使う人によって、唯一無二のものがたりを持ちます。
お客さまが想い出と家具を、大切に、ずっと傍に置いていられるように―
そんな想いで日々家具に向き合っています。
興味を持っていただけたなら、ぜひお店にも遊びに来てください。